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パッケージデザインのリニューアルについて考える①(ココナッツサブレ)

仕事中の気分転換や小腹を満たすのにお菓子が手放せないので良く買いに行くのですが、先日行ったお店で可愛らしいパッケージのココナッツサブレを見つけました。それがこの「まろやかコーヒー牛乳味」のココナッツサブレです。

ニューレトロカルチャー

最近は若者を中心にレトロカルチャーが流行りだして“ひと昔前の文化を現代の新しい感性で再解釈して楽しむ”ことを意味する「ニューレトロ」(New + Retro) という造語も生まれているそうです。「ニューレトロ」はまさにココナッツサブレにぴったりの言葉に思えます。そこを狙って昔ながらの「銭湯」をテーマにお風呂上がりに飲むコーヒー牛乳のイメージを可愛らしいイラストを淡いレトロなトーンでまとめて仕上げています。店頭でも可愛いパッケージが目立つので、ついつい手を伸ばして買ってしまいました。

ココナッツサブレというのは子供の頃からおばあちゃんの家に行くと置いてあるお菓子、そんな位置づけのお菓子でしたね。美味しくないわけではないけど自分のおこずかいで買うお菓子の選択にはなかったですね。

特に何もありませんw

そんなココナッツサブレが最初に大幅リニューアルしたのが50周年の2015年です。その時の広告が面白いです。

1965年の発売以降、世の中はどんどん変化しているのにココナッツサブレは「特に何もありませんでした」が続いてますw。パッケージデザインはマイナーチェンジはしてるのですが消費者の持つ印象に変化はなかったんでしょうね。そこをうまく自虐化しています。

リニューアルでの成功

今までの購入者がほぼお年寄りのため、流石に危機感を覚えたのか2015年の50周年を機に大きく変わり出します。パッケージにアイドルを使い年4回のデザイン替えやSNSも活用して若者に「何かやってる」とバズらせることに成功した様です。さらに中身を5枚づつの個装にしたことでシェアしやすく学校や職場で配ったりする需要もあり前年比182%の伸びを記録しました。

もともと認知度の高かった商品が50周年のキャンペーンでパッケージデザインを変える事で年配者だけだった購入者を若者にまで広げることができ個装でシェアする需要もつかみ2018年にはオフィスで働く社会人向けも発売し良い反響が生まれています。

日清のキャンペーンはカップヌードルを筆頭にぶっ飛んでいるものが多く個人的には大好きなメーカーです。まあココナッツサブレは日清シスコなんですけどね。

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